Hindsight's 20/20 (はいんどさいつ・とぅうぇにーとぅうぇにー)

人生はしあわせになるためにある!をモットーに、その方法を模索して考えたことを書きます。

天才にはなれなくても

前回の続き。

 
こうして今、ぼくは
「才能がないから、ぼくがあこがれた天才たちのようにはなれない」
といろんなことをあきらめてつまらないサラリーマンをやっているわけですが、
じゃあ、逆に、クリエイターといわれる職業に就いている人たちって、
全員天才なのか?
世の中にあふれる漫画や小説や絵画や音楽やイラストや・・・
それら全部はごく限られた天才の手だけによるものなのか?
 
そんなわけなくない?
 
手塚治虫とか、鳥山明とか、いままでこの世になかった新しい
オンリーワンを生み出してその世界を変えてしまうような人は
間違いなく天才というべきでしょう。
 
そういった天才が生み出したものから、最大公約数的なものを
技術として体系立て、それを自らの技術として訓練により身につけて
天才ではないかもしれないけど、高い技術をもち、
クリエイターとして素晴らしい仕事をする人がたくさんいるのです
世界を変えるような天才ではなくても、
高い技術に、誰もが持っている個性という才能を乗せて
素敵なものを生み出せる方たちが。
 
たとえば、まんがタイムきららキャラットっていう、
萌え4コマ専門漫画雑誌があります。
パラパラめくってみると、全作品、作者が違うはずなのに、
びっくりするほど絵柄がそっくりです。
いや、ディープなオタクの方々からは全然ちげーよ何言ってんだ、
とお叱りを受けるかもしれませんが(あっ、やめて!石を投げないで!)、
ぼくのような素人にはほとんど区別がつきません。
だいたい3、4パターンくらいしか絵柄がなく、
たまに1、2作品くらい個性的な絵がある感じです。
でも、どれも高い技術で、カワイくてキレイな絵です。
そして、一見没個性に見えながらも、しっかり読むと、
ちゃんと作者それぞれの個性が自然に出ていて、魅力的な作品になっています。
これらの作者は、マンガの世界に革命的な何かを起こすような天才とはいい難いでしょう。
けど、きっと長年の自らに課した訓練によって技術を磨き、素晴らしい作品を生み出し、
稼ぎを得て生活をされています。
別に、クリエイターになるには、天才になれなくても良かったのです。
 
それなのに、どうしてぼくは、ぼくたちの多くは、
手塚治虫鳥山明になれないなら、
「普通」に「真っ当」に、サラリーマンか公務員になるしかないと思ってしまうのか。
なぜ、親や先生から、「どうせ天才にはなれないのだから、真っ当に就職しろ!」
と言われてしまうのか。
 
サラリーマンだって、天才的なサラリーマンっていう人がいます。
才気あふれるエースが、会社の成長をガンガン引っ張っています。
なのに、サラリーマンの世界だけは、
「エースになれないならサラリーマンになるのやめよう/やめとけ」
とはならない。実に不思議です。
 
サラリーマンになれば安定する。フツーのしあわせが手に入る。
そう教え込まれ、信じ込まされて、ぼくもサラリーマンになりました。
いろいろあきらめて。
そして、もうやだ、仕事辞めたいとつぶやく、あんまり幸せじゃない生活を
送っています。
しかも、まさかあの大企業が!って企業でも潰れる今の時代、
サラリーマンなんていうほど安定していません。
うっかり外資系なんかに勤めているので、むしろいつ首切られてもおかしくないくらい。
安定?なにそれ、おいしいの?
あれ、なんかぼく、だまされた?
 
若い頃から、もっとサラリーマン以外の選択肢も、現実的なものとして存在するってことを
知っておきたかった。
そうしたら、ぼくの人生、もっと違ったものになったかもしれない。
 
 
最近はそんな妄想で、つらい仕事から現実逃避する日々を送っています。
 
いや、今からでも遅くないかも。
これから絵でも描くか、小説にしようか。
仕事のせいで時間が取れない!
そうだ、仕事辞めればいいんだ!!(錯乱)
収入がなくなる・・・(正気)
・・・仕事辞めたい(鬱。振り出しに戻る)
 
ヤサカ